東日本大震災
投稿原稿
講演PPT
道路 2012.11
東日本大震災と復興への取組 NEXCO東日本の取組(上)
・仙台東道路は,大津波が襲来した際には避難所になり,名取IC付近では付近の住民約230名が本線上に避難した。道路は高さ9mの盛土。高速道路には1.5mの進入防止柵や擁壁があったが,住民はこれを乗り越えたものである。
・NEXCO東日本では24時間以内に仮復旧工事を終わらせ,緊急車両の通行を可能にすることを目標にしている。
・東日本大震災では,震災後20時間後に被災地に接続する東北道,磐越道の全線,常磐道のいわき中央ICまでの仮復旧を終えて救援車両の通行を可能とした。20時間後の開放率は34%であった。
・余震の規模,回数が多く,本震発生から3ヶ月間でM7以上が5回,6以上が82回発生。余震で被害をさらに拡大した。
・被害状況
路面クラック97カ所,ジョイント部段差56カ所,路面陥没23カ所,路面段差174カ所
基礎工 Vol.40,No.12,2012.12
巻頭言 市民レベルの震災復興に見る課題 東大教授 東畑郁生
・安全とはお金で購うものである。安全は天賦の権利ではない。
・防災にしても人が働いてはじめて実現するものであり,その人に給料という形で生活を支援しなければならないのだから,便宜を受ける人々はそれなりの対価を支払わなくてはならない。
・技術者の義務は,安全のために努力する人,正当な負担を引き受ける市民を,真摯に応援することである。
・液状化地域でも下水管の浮上は見当たらなかった。幹線の継手から液状化した砂が流れ込むだけでなく,支管や宅地内部の末管配管が液状化によって破壊され,そこから流入した砂が管を伝わって幹線まで到達した。流れ込んだ砂の重みによって管が浮かなかった。
建築基礎構造の被害と大震設計 千葉大学教授 中井正一
(1)液状化被害
・震源から100km以上離れた首都圏の戸建住宅地域では,構造的被害はほとんどなかったが建物が大きく傾斜した。
・杭支持建物はほぼ無害であった。
・液状化被害の大半は低地の造成地盤であった。自然堆積の砂層では被害生じるような大規模な液状化は発生しなかった。
(2)杭被害
・既製コンクリート杭の頭部で被害が多かった。杭頭の飲み込みが不十分など。新耐震以前の建物が多い。
(3)今後の課題
・基礎構造の耐震設計が法的に義務化されたのは,1984年と1995年に建設省から出された課長通達を受けて,水平力に対する検討が一般化し,2001年の告示1113号で義務化された。
下水道施設の被害状況とその対策 国総研 下水等研究室長 横地敏宏
(1)処理場,ポンプ場は,津波浸水で機械・電気設備が壊滅的被害
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下水管施設:液状化によるたるみや土砂流入による流下障害,マンホール浮上